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陶芸用語 索引−「こ,コ」
陶芸用語 索引−「こ,コ」
古井戸
コイド
小井戸(こいど)。高麗茶碗の一種。大井戸より小振りであるところから付けられた名称のようである。素地、釉の色や調子、作風、梅花皮(かいらぎ)の状態など大井戸と全く変わらず、産地も時代もほぼ同じ。大井戸より平たく、高台も小さくて低い。
古伊賀
コイガ
伊賀焼のうち、16世紀後半の桃山時代から17世紀前半の江戸時代初期までに焼かれた茶陶を主体にしたやきもの。
小石原焼
コイシワラヤキ
福岡県朝倉郡小石原村で焼かれる民窯陶器。褐釉や褐釉に白釉やワラ灰釉を流し掛けたもの、飛び鉋や打ち刷毛目の技法を使った、素朴で力強い器が代表的。
古伊万里
コイマリ
我国の磁器発祥地・有田一帯の皿山(窯場)で焼かれた磁器である伊万里焼の初期のものを指すが、初期という言葉の範囲については異なって使われる場合がある。
光悦
コウエツ
本阿弥光悦。1558〜1637(永禄元〜寛永14年)桃山・江戸初期の芸術家。京都の人。家業の刀剣鑑定のほか書画、茶道、香道、花道、陶芸、漆芸など様々な分野にわたり近世初期の日本美術史上に偉大な足跡を残した。
高火度磁器
コウカドジキ
SK(ゼーゲル)12(1350度)以上の高温で焼成する硬質磁器。
香合
コウゴウ
香を入れる蓋付きの容器。練香入れの陶磁器の名物には青磁、交趾、赤絵、染付、祥端など、和物には楽焼、志野、織部、黄瀬戸、伊賀、信楽などがある。
硬質磁器
コウシツジキ
磁器を硬度により分類する考え方に基づき、硬度が著しく大きい特徴をもった磁器。
硬質陶器
コウシツトウキ
長石質陶器。高純度の可塑性白発色粘土、カオリン、長石、石英からなる素地を1100〜1200度で焼成する。
高台
コウダイ
糸底、糸尻と呼ばれる。碗や皿、鉢などの底につけた基台。輪高台(円形)四方高台(四角形)蛇の目高台(高台の最低部の畳付の部分が幅広い円形になっている)竹の節高台(竹の節目模様を表現した)撥高台(高台が畳付に向かい三味線の撥のように末広がりになる)釘彫高台(高台内を釘で渦巻き状に彫ったもの)割高台(内側を削らずに欠割ったもの)三日月高台(削り出しの時轆轤の中心を外れた為、高台の周囲が三日月状の不整形な円になったもの)切高台(高台の輪の一部を切り取った)あるいは色鍋島の櫛高台など種々ある。
高台脇
コウダイワキ
茶碗の腰から高台までの部分。
交趾焼
コウチヤキ
中国明時代、交趾支那など南中国産の色釉三彩軟陶で交趾貿易船で舶載した器物を江戸期の茶人はこう呼んだ。交趾とはコーチン・チャイナ(印度支那)の地名。
紅毛焼
コウモウヤキ
和蘭陀(オランダ)
参照。
高麗青磁
コウライセイジ
朝鮮半島で高麗王朝時代(918〜1392)に焼かれた青磁。
高麗茶碗
コウライチャワン
朝鮮半島で焼かれた茶の湯茶碗。狂言袴、井戸、青井戸、小井戸、三島、粉引、刷毛目、呉器、割高台、堅手、雨漏、熊川、蕎麦、斗々屋、柿の蔕、伊羅保、御所丸、御本など多くの名碗がある。
五岳
ゴガク
口造りの一種。楽、志野、織部茶碗などで口縁を緩やかに上下させた形状をいう。山路ともいう。
呉器
ゴキ
高麗茶碗の一種。口縁部がやや外に開き、丈が高く、見込みも深く高台も高く外に開いている(撥高台)薄手大ぶりの茶碗。
黒彩
コクサイ
中国磁器の黒地に、三彩あるいは五彩で色絵を焼付けたもの。
小久慈焼
コクジヤキ
岩手県久慈市のやきもの。初代熊谷甚右衛門が相馬の陶工に師事したことに始まる。約200年の歴史を持ち、民芸運動によって再評価された。地元の粘土に糠白釉や飴釉を掛ける。長い注ぎ口の「片口」と、内側にも釉を掛け幅広の口が付いた「すり鉢」が代表的器である。
黒陶
コクトウ
表面に炭素が付着するか、素地内に炭素が沈着して黒色を帯びた土器。
焦
コゲ
b器系のやきもの(備前、信楽、伊賀など)の器面に青黒く焦げたように現れる焼成現象。強い火度、強炎、降灰などにより起こる。
五彩
ゴサイ
中国明時代(1368〜1644)に集大成された白磁の上絵付技法、およびその作品。高火度釉のかかった白磁を素地に、低下度の緑、黄もしくは赤などの明るい上絵具を焼付ける。
腰
コシ
器物の下部から底部または高台までのこと。
御所丸
ゴショマル
高麗茶碗の一種、御所丸船によって輸入されたことによりその名がある。白一色のものと黒で刷毛ぬりや絵が施されたものがある。前者は白手とよび後者を黒刷毛とよんでいる。形は沓形で、口辺は玉縁をなし、腰には削ぎ箆がみられる。高台は多角形が多い。
呉須
ゴス
コバルト化合物(酸化コバルトが主成分)を含む鉱物で陶磁器に使う絵付顔料の一種。
呉須青絵
ゴスアオエ
青呉須。白磁に簡単な青の絵付のあるもの。中国明代の作をいう。
呉須赤絵
ゴスアカエ
赤絵呉須。呉須手(粗製染付磁器)或いは白磁素地に濃厚鮮明な絵具を使い、赤線を主体とした奔放な五彩文様を描いたもの。中国明代の作をいう。
呉須手
ゴスデ
b器質素地に化粧掛けし、呉須絵を加えたもの。染付磁器の下等なもので、色も美しくない。
呉須土
ゴスド
マンガン土の中で、特にコバルト分に富むもの。酸化コバルト30パーセント内外のものも有る。
古瀬戸
コゼト
鎌倉・室町期の瀬戸施釉陶器を指す。
湖成粘土
コセイネンド
湖底に沈積して生成された粘土。
御前黒
ゴゼングロ
薩摩焼、藩窯で焼成された上手黒物の称。漆黒釉を掛け、螢光あり。茶碗・花入・建水などがある。
固相反応
コソウハンノウ
固体内または固体間で起る化学反応。分子あるいは原子が固体内を拡散するもので、気相、液相と比べ高温を必要とする。
古曾部焼
コソベヤキ
大阪府高槻市古曽部町の陶器。1790年頃五十嵐新平が京風の窯を築いたのが起り。行平・急須・盃・菓子皿・茶碗・花入などを製した。明治末年に廃窯。
古染付
コソメツケ
中国から渡来した古い染付。
骨描
コツガキ
絵付描法で、まず輪郭線を描きその中に色を埋めていく手法。これに対し、輪郭線を描かずに色の濃淡だけで作画する手法を没骨法という。
骨灰
コッパイ
牛骨を水で煮弗後乾燥焼成した白い微粉灰。ボーンチャイナの白色度と透光性を増すために素地原料として使われる。
鏝
コテ
轆轤成形の水挽きの際、器物の内側に希望する特定の形の木製の道具(型)を当て、外部から押し付けながら成形することがあり、その木製の型をいう。また、口の小さな器物(袋物)の形を整えるために柄のついた柄鏝を使う。
木葉天目
コノハテンモク
器物の内側に実物の木の葉を張り付け木葉模様を焼き付けたもの。
コバルト
コバルト
コバルト化合物は青の着色剤として窯業では広く使われる。染付の青色顔料の呉須の不純物を含む天然コバルトである。
粉引
コヒキ
刷毛を使わず全面白化粧した白釉が粉を引いたように見えるもの。
粉引(高麗茶碗)
コヒキ
高麗茶碗の一種で、粉を引いたようであるから粉引といい、また粉吹(こふき)ともいう。三島系で、形に「三好(みよし)」や「松平(まつだいら)」のように正しい椀形(わんなり)を見せるものと、やや浅めで口辺が端反(はたぞっ)ているものがある。
小堀遠州
コボリエンシュウ
1579〜1647(天正7〜正保4)江戸初期の武家。茶人。30歳で遠江守に叙任され、遠州の名はそれに由来する。35歳で朝廷の作事奉行となり以降、江戸、駿府、名古屋、伏見、大坂、二条などの諸城、禁裏、仙洞の各御所、金地院、東海寺の各庭園など幕府、朝廷関係の各種建築、庭園、茶室等の造営事業に尽力、45歳で京都伏見奉行に任じられ68歳で死去するまでその職にあった。茶の湯については若い時、古田織部に師事し、独自の美意識で書院茶の湯など茶の湯の和風化を完成、遠州流茶道の開祖となる。
御本
ゴホン
寛永16年の将軍家の大福茶に使用するべく注文された立鶴の茶碗が御本の始まりで、その名は、お手本によって造ったという意味である。釉肌は枇杷色に近く、御本特有の鹿の子の窯変がみられる。
胡麻
ゴマ
備前焼などの器物の表面に窯中の燃料の灰が降りかかり、それを被った付着部分が自然の灰釉となり、一種の釉薬を掛けたようにぶつぶつと黄色っぽい胡麻粒のようなものができる。
ゴム版絵付
ゴムバンエツケ
ゴム版に絵具を付けて器物に文字、文様を転写押印する手法。
熊川
コモガイ
高麗茶碗の一種、名の由来は室町時代、貿易港として栄えた朝鮮の地名。形は、腰が丸く口辺が端反り。色は茶褐色が多く、白釉もある。見込みに鏡があることを約束とし、鏡の小さいものに良品が多い。
近藤悠三
コンドウユウゾウ
1902−85。京都の陶芸家。富本憲吉の助手となり、山水、植物、詩文などをモチーフに磁器染付を制作。徹底的な観察と写生を繰り返すことにより、生命感を見事に活写、さらに独創的な陶芸的文様へと昇華した。赤絵や金彩にも佳品を残している。京都市立美術大学、京都市立芸術大学の各学長を歴任。1977年、染付の重要無形文化財保持者に認定された。
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ち
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て
と
な
に
ぬ
ね
の
は
ひ
ふ
へ
ほ
ま
み
む
め
も
や
ゆ
よ
ら
り
る
れ
ろ
わ
陶芸技法全習