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陶芸用語 索引−「し,シ」
陶芸用語 索引−「し,シ」
信楽焼
シガラキヤキ
滋賀県甲賀郡信楽町を中心として中世から現代まで焼かれる陶磁器の通称。長石を含んだ白色の信楽胎土は良質で、高火度の酸化炎により焦げて赤褐色の堅い焼締め肌になり、本来は無釉だが、焼成中に薪の灰がかかる自然釉が淡黄、緑、暗褐色などを呈し器物の景色を豊かにする。また、水簸をおこなわない胎土中の粗い長石粒が溶けて乳白色のツブツブになる景色も信楽焼の一つの特徴となっている。特に茶人武野紹鴎は信楽焼を愛好し、茶器を焼かせ、また、千利休は自らの意匠による利休信楽を作り、桃山期には信楽焼による茶道具の優品が制作された。
瓷器
ジキ
中国唐代ではうわぐすりのかかった施釉の器を指し、現代中国では磁器を瓷器と表記している。
磁器
ジキ
陶器より高温で焼成、完全に熔化し、生地は着色前なら白色、またはそれに準ずる色で、よく焼締まり硬度は堅く、ガラス質化し、施釉前でも生地は緻密で不吸水性があり、僅かな透光性があり、軽く叩けば、澄んだ清音を発する。食卓用器や美術装飾品は「china(チャイナ)」というのが普通。磁器は大きく分けて次の二種類がある。(1)硬磁器SK13-16(1380-1460度)で焼成。(2)軟磁器SK8-12(1250-1350度)で焼成。
四君子
シクンシ
伝統的な東洋画や東洋の陶磁器の画題に選ばれた、蘭・竹・梅・菊の四種の植物。
自然釉
シゼンユウ
燃料の薪の灰が焼成中の器物の素地に付着して自然に釉がかかった状態になったもの。
下絵付
シタエツケ
釉を施す前の素地に絵付けをすること。
失透
シットウ
釉が高温から冷却される途中で結晶の析出で釉表面が白く不透明になることがある。このような結晶化現象を失透という。
磁土
ジド
磁器製造に適した粘土。
志戸呂焼
シトロヤキ
静岡県で焼かれる陶器。「遠州七窯」の一つに数えられている。江戸幕府成立以前から徳川家の御用窯として栄え、家康が「瀬戸焼の祖」の後裔を呼んで開窯させ、手厚く庇護したと伝えられている。「丹石」(にいし)を原料とした茶褐色の釉と、比較的薄手の端正な器形が特徴。
志野
シノ
美濃(岐阜県土岐市・多治見市・可児市付近)で焼かれる、白い半透明の長石釉を厚く施した陶器の総称。特徴は、白色の粗い素地に白い長石釉がたっぷりと掛かり、釉調がしっとりして、きわめて日本的なやきもの。焼成温度や雰囲気により黒色、赤色、鼠色、褐色などに発色する。志野のやきものには多く大平や大萱で、採れた「もぐさ土」が使われた。もぐさ土は成形は難しいが、焼き上がるとざっくりしたヴォリューム感がある柔らかく軽い志野焼となる。
仕覆
シフク
茶入を入れておくための袋。多くは金襴、緞子、間道等の名物裂で作られる。
渋草焼
シブクサヤキ
飛騨高山で焼かれ、磁器と陶器の2種類ある。江戸時代、尾張瀬戸から陶工・戸田柳造を招いて、飛騨国渋草(現在の高山市上岡本)に窯を開かせたのが始まり。磁器を焼く窯元・芳国舎はかつて「飛騨赤絵」、「飛騨九谷」と呼ばれ、染付の藍絵に赤・緑・黄の上絵具で描く「五彩」の模様をあしらった華麗な絵付けが特徴。渋草柳造窯は大胆な構図に繊細で緻密な絵を得意とする陶器の窯元。現在は芳国舎と渋草柳造窯の2窯が磁器と陶器それぞれの伝統を継承している。
蛇窯
ジャガマ
登窯の原始的な形態でへびがまともいう。丘陵を蛇が這い登るように30-40メートルも長く築かれ、間仕切りはない。
写真焼付
シャシンヤキツケ
写真膜の未感光部分に顔料を撒き、これを陶磁器面に転写する陶磁器写真の焼付。
蛇の目
ジャノメ
器物の内面に掛けた釉を蛇の目形(蛇の目のように太い輪の形をした図形)に剥いだ跡のこと。重ね焼きをする時、上の器物の高台が熔着するのを防ぐために行う。
蛇の目高台
ジャノメコウダイ
高台の輪が正しく蛇の目形に見えるもので、最も普通のもの。
シャモット
シャモット,chamotte
焼粉。耐火粘土を焼成、粉砕したもの。急加熱・急冷却に耐える素地づくりに使う。
重要無形文化財保持者
ジュウヨウムケイブンカザイホジシャ
人間国宝。
朱泥
シュデイ
赤色無釉のb器質のやきもの。尾張常滑焼、佐渡無名異焼、伊勢万古焼などが有名。器種は、急須などが多い。
昇焔式窯
ショウエンシキガマ
昇焔窯。窯内の火焔が焼成室の器物の間を通って天井に開けられた吸い込み穴を通り、煙突または2階に抜ける方式の窯。
紹鴎
ジョウオウ
武野紹鴎(1502-55)室町末期の茶人。境の富商で村田珠光系の茶道を学び、侘び茶を完成に近づけた。小座敷の数奇屋を考案。千利の師。
焼成
ショウセイ
器物を窯に入れて高温で焼くこと。目的は、加熱により素地を堅く焼き固め、釉など生原料を熔融・分解し、発色、不要物質(結晶水、有機物など)を放出・揮発させる。
小代焼(小岱焼)
ショウダイヤキ
熊本県小岱山麓で焼かれるやきもの。その創始は諸説あり、一説には約400年前、小倉城主だった細川忠利の肥後移封(1632)に伴って、豊前上野の陶工2人が小岱山麓に移り住み開窯したといわれるが、文禄・慶長の役に際し加藤清正が朝鮮から招いた陶工が築窯したともいわれ明らかにされていない。鉄分や小石を多く含んだ原土に、藁灰、笹灰釉などを使った「打ち掛け流し」の釉装飾が特徴。 腐敗しない、生臭さが移らない、湿気を呼ばない、毒を消す、延命長寿が得られることから別名「五徳焼」と呼ばれる。
上手物
ジョウテモノ
一品制作の上等な美術工芸品。
縄文式土器
ジョウモンシキドキ
縄文時代(推定約1万2千年前の日本の新石器時代から弥生時代の始まる紀元前3世紀頃まで続いた、日本考古学上の区分による時代)に製作、使用された土器。
汝官窯
ジョカンヨウ
北宋の王朝は11〜12世紀に汝窯で宮中所用の御器を焼かせたと記録されている。汝官窯とよぶ青磁がそれにあたるとされ、河南省臨汝県(かつて汝州に属した)の窯と推測されていたが、現在では同じ河南省宝豊県にみつかった青龍寺窯がそれにあたるとされている。やわらかい黄白色の陶器の素地に、うっすらと霞がかった趣の典雅な青磁が特徴。
祥瑞
ションズイ
染付磁器の茶器の最良品とされる。中国景徳鎮で作られた。器の底に「五良大甫 呉祥瑞造」の銘のものがあるところからこれら染付茶器を祥瑞または祥瑞手という。
白玉
シラタマ
フリット(釉薬の原料を前もって熔融してガラス状にしたもの)を砕いて細かい粉末にした媒熔剤の一種。素地、釉、上絵具などに混ぜ、それらの熔融度を低くするために使う。
ジルコン磁器
ジルコンジキ
ジルコンをフラックス(融剤)として用いた硬磁器。
白化粧
シロゲショウ
有色素地の表面上に白色の陶土を薄くかけて白く見せること。生掛けの場合と素焼後に掛ける場合がある。
白薩摩
シロサツマ
薩摩焼のうち、白土に透明釉が掛り、細かな貫入が全面に入っているもの。昔は、白物と呼ばれ、藩主の専用品に限られた。
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と
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に
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ね
の
は
ひ
ふ
へ
ほ
ま
み
む
め
も
や
ゆ
よ
ら
り
る
れ
ろ
わ
陶芸技法全習