陶芸用語 索引−「や,ヤ」

八木一夫
ヤギカズオ
repo
1918−1979。京都出身。日本の陶芸を「用の呪縛」から解放した陶芸家のパイオニア。京都市立美術工芸学校(現京都市立芸術大学)彫刻科卒業。商工省陶磁器試験場(現京都市工芸指導所)伝習生となり、沼田一雅に陶彫を学ぶ。1948年、「金輪蝕」で京都市長賞受賞。山田光、鈴木治らと走泥社を結成、前衛陶芸のリーダー的存在となり前衛陶芸を育てる役割を果たした。1950年、NY近代美術館に作品4点が常陳され、芸術性が高く評価された。1954年に発表された「ザムザ氏の散歩」は陶芸を彫刻に近づけたモニュメンタルな作品として話題を呼んだ。陶芸界にオブジェという新たなジャンルを切り開き、多くの陶芸家たちに影響を与えた。
焼塩壷
ヤキシオツボ
焼き塩を作るのに用いる素焼の壷。
焼締
ヤキシメ
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器物に施薬せず高温で堅く焼き上げるb器質のものをいう。
焼石膏
ヤキセッコウ
「しょうせっこう」ともいう。石膏を120〜190度ぐらいで焼いて得られる白色粉末。硫酸カルシウムの半水和物と無水和物との混合物で、水を加えると元の石膏に戻り硬化する。
焼縮み
ヤキチヂミ
焼成収縮(しょうせいしゅうしゅく)。
焼接ぎ
ヤキツギ
復焼(ふくしょう)、焼接方(やきつぎほう)。割れたり、耳が取れたりした陶磁器を釉を用いて付け、再焼成し、元の状態にすること。
焼付
ヤキツケ
上絵付(うわえつけ)。陶磁器の釉の表面に顔料で模様を描き、これを錦窯で焼いて熔着させること。
約束
ヤクソク
茶入れ茶碗の必然的な見所をいう。伯庵十誓や楽茶碗の五つの見所などがそれである。
矢田土
ヤタツチ
奈良県大和郡山市矢田町産の蛙目粘土。赤膚焼の原料。
柳茶碗
ヤナギチャワン
垂柳(しだれやなぎ)の絵の付いた茶碗。尾州家で使用したもの。名古屋城を柳城と呼ぶのに因んで器物にみな柳の絵を描いた。
矢筈口
ヤハズグチ
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矢筈に似た口造りの器物、水指、掛花入、香炉などにある。水指に最も多く見られるが、これは蓋を載せた場合の安定感からきた形状。伊賀、信楽、備前に多い。矢筈というのは矢の先端の弦を受けるところ。
やぶくま
ヤブクマ
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京都、信楽などの窯場で、水簸した泥漿から余分な水を除く装置。竹で外部を角形などに囲み、下部に至るにしたがい狭くしている。その内部に蓆(むしろ)を張り、泥漿をこれに入れる。大方の水分を除いたのち素焼鉢に移し坏土となるまで脱水する。このような装置は有田、小鹿田で「おろ」、瀬戸で「とや」という。
山路
ヤマミチ
山道。五岳参照。
弥生土器
ヤヨイドキ
日本の新石器時代だった縄文時代に次ぎ、この国で農耕社会の成立した紀元前4〜5世紀から紀元前3世紀に及ぶ約6〜700年間の弥生時代に焼成、使用された土器。弥生土器は轆轤も窯も使用せず、酸素を十分に与えた野焼(600〜800度)で酸化焼成した赤焼きの軟質土器である。

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