陶芸用語 索引−「た,タ」

タイ
素地。釉のかからない部分。
耐火粘土
タイカネンド
耐火度の高い粘土。厳密には耐火度SK26(1580度)以上の粘土をいう。
台座
ダイザ
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袴とも呼ばれ、伊賀焼や備前焼の花入、水指によくみられるもので、腰下1〜3センチ幅、2〜3ミリ飛び出た状態に厚みを持ち、がっしりとした形状を表したもの。その部分にヘラ目を施したものも多い。
胎土
タイド
素地土。
大道土
ダイドウツチ
萩焼に一般的に用いられるされきが多く、鉄分の少ない白色粘土。防府市大道や山口市鋳銭寺で産出する。
堆白線文
タイハクセンモン
イッチン描き装飾法。磁州窯などで盛んに用いられた。
玳皮盞
タイヒザン
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南宋時代に吉州窯で焼かれた天目で、鼈盞の名もあるように、その釉調と景色が玳瑁(たいまい)の皮(鼈甲べこう)に似ていることから玳皮盞とよばれている。
高取焼
タカトリヤキ
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福岡県を代表する陶窯。豊臣秀吉の文禄・慶長の役(1592〜1598)後、筑前藩主黒田長政の指示で、朝鮮から連れ帰った陶工八山(和名・高取八蔵)に鷹取山麓に永満寺宅間窯を慶長11年(1606)築窯させたのが発祥とされる。寛永7年(1630)白旗山窯が築かれ、小堀遠州の影響を受けた、いわゆる遠州高取の作品を焼いた。茶入、水差、茶碗、向付、手鉢など茶具に轆轤技に優れた雅味のある佳品が多く、陶質は緻密で、光沢のある褐色釉と白濁釉を組み合わせて肌のしっとりとした独特の作風は瀟洒な風格をもつ。
焚上
タキアゲ
焼成最終段階に目標温度まで上げていく窯焚法。
竹節高台
タケフシコウダイ
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井戸茶碗などで竹の節のように削り出された高台。
タジン鍋
タジンナベ
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モロッコやチュニジアの煮込み料理「タジン」を作る土鍋。日本では蒸し料理用として用いられることが多い。それは形状に有る。蓋が円錐形で高く、素材の水分が蒸気となり、てっぺんで水滴に変わりながら内壁を伝わり下りることで蓋と鍋が密閉状態を作り旨みを逃さない構造であること。耐火粘土を用いた耐熱陶器。
叩き
タタキ
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成形しようとする器物の内側に当板を当て、外側から叩板で器物の外面を叩きながら造形する陶芸技法。
タタラ
タタラ
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板状もしくは帯状の粘土。タタラを必要な形に切ったり、貼ったりして器物を板作りする。
タタラ板
タタライタ
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タタラを作るための板。
田土
タツチ
田圃の底から採掘した粘土。キメが細かく鉄分の多い粘土で水簸して有色b器を作る。
棚板
タナイタ
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器物を窯で焼成する時、棚積みする窯詰に使う耐火物製の棚。
旅枕
タビマクラ
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円筒状の単純な姿であるが、小形の旅枕に茶人が見立て名付けたという。姥口が特徴で掛花入として用い、茶室用花入の代表の一つである。伊賀・信楽・備前のものがすぐれている。
ダミ
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彩(ダミ)ともいう。呉須で素地に絵付けする(染付)とき、まず文様の線描きをしてその線輪郭の中に、太い筆(穂の長さ10センチ、直径4センチほどもある)で、呉須の溶液をたっぷり含ませ、輪郭線の広い面をむらなく塗り潰す方法をだみといい、筆をだみ筆という。
単窯
タンガマ
単室窯。登窯がいくつもの間の連房式になっているのに対し、単一間(単房)の焼成窯をいう。
丹波立杭焼(丹波焼)
タンバタチクイヤキ(タンバヤキ)
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兵庫県多紀郡今田町を中心とした窯場のやきもの。須恵器の流れを汲む日本六古窯のひとつで、開窯は鎌倉時代初期の十二世紀末。茶褐色の素地にビードロ状の自然灰釉が肩にかかった重圧なものが多い。江戸期の寛永年間(1624〜44)の一時期、小掘遠州好みの茶器も焼かれ茶人間では遠州丹波という。丹波焼の装飾方法は型押、釘彫、葉形、イッチン(鉄釉や赤い糊上の土・赤ドベの上に、ドロドロの化粧土を竹筒に入れたもので文様を盛り描きする)、鉄絵、白泥絵、流し釉(成形して半乾きの頃、釉薬を掛けた上に異なった色の飴釉を交互に落とし、それを手早く左右に振り文様を作る)、貼付(化粧掛けと同質の白土で作った粘り土を器物に張り付けて焼く)など多彩。

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