• 関東
  • 彩色
  • 象嵌

林 亜美Hayashi Tsugumi

1975年11月生まれ

東京都町田市
「線象嵌朝顔紋大皿」
「線象嵌朝顔紋大皿」(2009年 高5.5 径46.5cm) 100,000円
「小紋六角皿」
「小紋六角皿」(2009年 高2.0 径19.0p) 7,000円
「注器」
「注器」(2009年 高8.0 径12.0×9.5p) 7,000円
「線象嵌小紋角皿」
「線象嵌小紋角皿」(2008年 高4.5 径29.5p)
左「線象嵌南天小鉢」 右「線象嵌南天鉢」
左「線象嵌南天小鉢」(2008年 高5.0 径15.0p)
右「線象嵌南天鉢」(2008年 高5.5 径20.3p)
「線象嵌小紋鉢」
「線象嵌小紋鉢」(2008年 高11.0 径26.0p)

作家写真

plofile

1975年
東京に生まれる
99年
東京芸術大学美術学部工芸科陶芸専攻卒業
2000年
安宅賞受賞
伝統工芸新作展入選
01年
東京芸術大学大学院美術研究科陶芸専攻修了
伝統工芸新作展入選
町田市に築窯
05年
個展(池袋三越・東京)
個展(東京大丸・東京)
06年
個展(東京大丸・東京)
07年
伝統工芸新作展入選
個展(東京大丸・東京)
グループ展「ビールの器100選」(ギャラリー卯甲・横浜)
4人展(日本橋高島屋・東京)
08年
東日本伝統工芸展入選
個展(工芸いま・東京)
個展(ギャラリー蓮・東京)
2人展(日本橋三越・東京)
「陶×磁×硝による3人展」(東京大丸・東京)
グループ展「小匣100選」(ギャラリー卯甲・横浜)
09年
神戸ビエンナーレ入選
個展(新宿島屋・東京)
●主な作品のテーマ
色と紋様を使い、楽しく美しい作品を目指しています。
●主な制作技法
色化粧を使用し、主に針で紋様を象嵌します。釉彩や上絵付も部分的に施します。
●胎土の種類
信楽土を独自にブレンドしたもの
●主に使用する窯の種類
電気窯
●師
三浦小平二(学生時代の教授)
●所属団体
なし
●Message
自身が感じる「いい物」というのを信じ、それを表現できるよう、様々なことにチャレンジしていきたいと思っています。
〜使って楽しく見て美しい等身大の器〜
 点々やギザギザの波、玉暖簾のような線、あるいは花弁や動物の足跡みたいにも見え、しかも実に細かなそれら連続紋様が施された器は、和風でもなければ洋風に傾いてもいないのです。まだ誰も訪れたことのない、物語のなかの世界にでも迷い込んで出会ったような、そんなエキゾチックな雰囲気を華やかに、そして爽やかに漂わせています。
 それらの精細な紋様は、象嵌によって施されています。またその象嵌によるパターンの合間には、上絵付や釉彩による朝顔や桜、ところどころには小さな樹の実が描かれる作品も見られます。とはいっても、どの作も装飾が前面に立ちはだかるようなことはなく、器の一部にパッチワークを施すようになされ、見る者は直感的に、こうした紋様の入れ加減にシンパシーを感じることができるのです。これらの象嵌紋様が針で彫られていると聞いて、まるで器に美しい刺青が入れられているかのようにも思えてきます。
 装飾ばかりでなく、造形面から見ても工夫があり個性的です。シンメトリーな形をどこかで外し、むしろ正円や真四角をこの作者なりに崩して作るところに、造形的な特徴が強く現れています。曲線と直線を混在させるなかに変化が生まれ、独自性が立ち上ってくるようです。なかでもとくに鉢や皿などは、多様な現代日本の食生活において活かされ、なにを盛っても似合うだろうと感じさせるほどの余裕すら窺えて、とても魅力的です。
 たとえばダイニング・テーブルにあっても、こたつの上に乗せても、しっかりと馴染んで親しみが感じられるこの器は、使って楽しく、見ていても美しい……。これらの作は作者・林亜美さんの素直な精神の現れであり、等身大の姿だと思えるのです。
の目
個展会場で作品を一目見た瞬間、センスの良い文様に足が止まった。多くの産地を訪れ、作品を見る機会が多いが、描く力は優れていても模様のアイディア、色のバランス、そして最も大切なレイアウトがいただけない作品が多い。しかし彼女の作品は引き込まれる程、良くまとまっている。

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