全国旅手帖梅山窯<製作場>/砥部焼

梅山窯<製作場> [ばいざんがま<せいさくじょう>]

梅山窯の製品がつくられている「製作場」は自由に見学することができます。各工程それぞれ専門の職人さんが従事し、完全分業制で一つの製品が出来上がります。
全国へ出荷している大規模生産にも関わらず成形から焼成までどの工程も全てが非常に丁寧な手仕事で行われているのに驚かされます。これほど間近で製作の様子を見学できる機会は珍しいですので是非とも製作場に立ち寄って砥部焼のできるまでをじっくりと見学しましょう。


■製作風景

粘土を型に詰めて何度も叩き形を作ります。スピードと力強さに圧倒! 機械コテを使い、土を型に馴染ませるように厚みを揃え形を整えます。 機械から型をはずしさらに出来上がった作品を型からはずします。
型から外されたものは削って形を整えられます。回転させながらスルスル削られていきます。
ここでは取っ手を付けています。菜箸を使って中心を確認。細部まで丁寧に整えられた美しい仕上がりに感動です。
カップの取っ手はこのような石膏型で大量に生産されます。
乾燥を終えた作品は950度で素焼を行い、砥部焼独特の文様を呉須で描いていきます。
絵付けのための下描き中。砥部焼伝統の文様はコンパスを使って描かれていたんですね!
ここでは釉掛けを行っていました。網と細長い棒を使って見事に釉が掛かります。
釉掛けを終えた作品の仕上げを行っていきます。底裏についた釉薬や、口元に垂れた分厚い釉薬はヘラなどできれいに取り除き、裏はスポンジできれいにふきとります。
サン板に乗せて次の窯詰めへと運ばれていきます。
大量の製品を隙間なくびっしりと並べて窯に詰めます。素焼は950度、本焼成は1300度で焼かれます。
上絵付け中。細い筆で「なずな文」が描かれていきます。爪楊枝を使って細部を仕上げます。
本焼きを終えた器に第二酸化鉄を用い上絵付けが行われます。この後、上絵焼成が行われ完成します。
古陶資料館 製作場 直売店

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