インターネット版 No.97 全4ページ 1 | 2| 3| 4

1 ・<repo> 第44回 女流陶芸公募展 ・・・ 今年もまた快挙!陶芸指導プロ養成塾
1 ・特集 ・・・ 第29回 陶房九炉土作陶展 in 銀座
2 ・「川喜田半泥子のすべて」展 ・・・ 奔放で多彩な芸術の全貌を知る
・「色鍋島 今右衛門の世界」展
3 ・使ってみたい!!釉薬 59 ・・・ 黒天目釉+赤結晶釉+燻し金彩釉


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今年もまた快挙!陶芸指導プロ養成塾(東京)

 『陶芸指導プロ養成塾』が難関公募展の入選や大賞受賞を成し遂げる高度な陶芸作品を生み出す理由は、プランの段階で訴えたいことや作りたいものを定め、フォルムや表面的な装飾を考案した後、卓越したデザインセンスを持つ岡本立世塾長の厳しい目でチェックを受け、的確な指導をもらえることにあります。デザインが決定しても、難易度の高いフォルムや装飾は熟練した技術が伴わなければ制作することができませんが『陶芸指導プロ養成塾』では陶芸家として求められる高度な能力を4年間でじっくりと身に付けていくことから実現が可能となるのです。
 陶芸も芸術作品となると実用の器などの制作とは異なり、知識の伴ったプランの構築が必要となるので、4年間で学ぶ歴史やデザイン、茶陶といった様々な知識、センスを強化する授業内容が有効となるのです。

《切り取られた未来の地層》 長谷川園恵(東京)
《切り取られた未来の地層》 長谷川園恵(東京)


《切り取られた未来の地層》
 第44回女流陶芸公募展が京都市美術館にて開催されました。昨年開催された同展覧会において第43回女流陶芸大賞を受賞した長谷川園恵さんに続き、今展では指導プロ養成塾・陶芸家コース第1期生の山端直子さんと足立尚子さんが初入選を果たしました。

 大賞受賞に輝いた前作に続く土壌汚染をテーマとした長谷川園恵さんの作品《切り取られた未来の地層》。練込とリアルなペットボトルや空き缶によるストレートな表現は観る者に直に環境問題の深刻さを投げかけます。前作の表現にさらに新しい創意が加えられ、その完成度の高さで会場内でもひときわ目を引く存在。地層の「標本」とでも言えるような厳密さと堅固さを感じさせます。



 長谷川さんの大賞受賞、それに続くお二方の初入選と女流陶芸公募展を席巻する勢いで入選者を排出するのが『陶芸指導プロ養成塾』です。4年前に新設された「陶芸家コース」では陶芸家に加え、陶芸インストラクターを目指すことが可能となるハイレベルな作陶技術と知識を総合的に学ぶことができます。

 山端さんの作品は「シンプルな中にも際立った変化を付けているフォルム」と高い評価を受けての入選。
作品裏面

会場風景
《記憶》山端直子(東京)
《記憶》
《記憶》 山端直子(東京)

 今回入選された山端さんと足立さんは現在、陶芸家コース4年生。作品を見れば一目瞭然ですが、技術面、デザイン性ともに非常にレベルが高く、週1回の授業でここまで実力がつくのかと驚かされます。お二人とも仕事帰りに勉強を重ね、さらに月12時間のフリー時間で授業の復習をするなど熱心に通ってここまで成長されたということです。もっと上手になりたい、学びたいという気持と陶芸家コースのバランスのとれたカリキュラムの相乗効果で今回のような結果がもたらされたといえるでしょう。
《残響》足立尚子(神奈川)
《残響》
《残響》 足立尚子(神奈川)

 デザイン性の高い作品が集結する女流公募展での入選は「感性」が勝負とも言えますが、ひらめきを形にするのは難しいことです。例えば、足立さんの作品のような重量のある上部を細い支柱で支えるにはどういった方法があるのか、ケースバイケースの質問にも的確な指導をもらえるのが『指導プロ養成塾』の魅力です。
《変奏W》染野幸子(東京)
《変奏W》 染野幸子(東京)
3度目の「河北記念賞」受賞の快挙! 染野さんも30年程前に岡本先生の指導を受け初入選を果たし、今では女流陶芸会を支える重鎮としてご活躍です。

京都市美術館
 女流陶芸公募展の会場となった京都市美術館周辺も木々がすっかり色づき紅葉シーズン真っ最中。市内は大変な混雑で車での移動は渋滞必至ですから京都駅からは地下鉄がおすすめです。
 夜は清水寺のライトアップを見学。あまりの人出に門前まで辿り着くのに苦労しましたが、何とか撮影成功。京都の夜空を一直線に走る青色の光線が幻想的です。

■清水寺ライトアップ
平成22年11月17日(水)〜12月12日(日)
午後6時30分〜9時30分(受付終了)
拝観料/大人400円 小・中学生200円
清水寺ライトアップ 清水寺ライトアップ
清水寺のライトアップの様子





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