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  とっておき
★ WALKING POINTS ★   <14> 
瀬戸(せと)
(愛知県瀬戸市)
 
往時を思いながら「窯垣の小径」を散策
「窯垣の小径」は散策気分で歩くのがベスト。
 やきものの代名詞でもある「せともの」。 この言葉を生んだ愛知県瀬戸市の窯業は、かつて飛ぶ鳥を落とす勢いがありました。 現在は工業化・合理化が進み、外からは容易にそのダイナミズムをのぞけません。 そんな瀬戸にあって、江戸から戦前の、手作業による大規模なやきもの作りを、面影のなかに感じ取れる一画があります。 「窯垣の小径」が縦横にめぐる洞町地区です。
 窯垣とは不用になった窯道具を使って築いた塀や壁のこと。 登窯や石炭窯を焼く時に、製品を保護したり効率的に窯詰めするために用いたエンゴロ、ツク、エブタなどを組み合わせて作られた幾何学模様が、幅一間ほどの昔ながらの小径のあちこちに見られます。 その自然な焼き色の美しさや、時おり目に留まる窯元の屋号の刻印など、懐かしい風景に出会えます。
各家の窯垣はそれぞれ特徴的で見飽きません。

小径のほぼ中央にある「窯垣の小径資料館」にもぜひ立ち寄ってみて下さい。 この建物はもともと「本業焼」の窯元の屋敷。 当時町には毎日のように窯煙がたなびき、細い路地を職人が威勢良く往来していたとか。 陶郷の賑わいが展示品やビデオ、写真からリアルに伝わってきます。
 瀬戸には、他に「愛知県陶磁資料館」「瀬戸蔵ミュージアム」「瀬戸市新世紀工芸館」などの見どころも! 大産地の素顔を発見する旅も、いいものです。




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