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 「陶房 九炉土」陶芸クラブ  30th B
 
  第1回伊賀研修旅行(昭和54年) 
 伊賀焼の深さ知る作陶ツアー

 開設当初の「陶房九炉土」は、陶芸クラブと伊賀焼のギャラリーが、半々のウェイトでした。 そのため伊賀焼に魅せられてここを訪れ、やがてクラブの会員になった方もいたといいます。
 それらのことはもちろん、岡本立世総長が三重県伊賀市の出身ということと関係があります。
 九炉土の設立を構想していた岡本総長は、親友の陶芸家・谷本景先生の父君であり、伊賀焼の実力作家として活躍していた谷本光生先生に会います。 そこで九炉土創設の思いを聞いた光生先生は、岡本総長を全面支援することを快く約したのです。
 そんな経緯があって、「九炉土」には伊賀焼の展示スペースができ、伊賀を代表する人気作家の作品がディスプレーされました。 またそれだけでなく、特別講師として谷本光生先生、景先生、それに坂本瀧山先生が名を連ねることにもなったのです。
 そういう環境のもとで、日々作陶していたのですから、伊賀焼に関心を持つのは当然です。
 薪で焼成し、灰被りをやってみたいという要望が出るようになります。 また、伊賀焼の奥深さを体験し、知ってもらいたいという岡本先生の思いも重なりました。 伊賀の歴史・文化や食に通じていて、参加者には大きなメリットが見込めるのでは・・・と判断し、第1回作陶ツアーの行き先が伊賀に決定しました。
 鳥の声が響き渡る、現地ののどかな自然の中で、特別講師の先生方に指導を受けつつ作る醍醐味は格別です。 参加者はのびのび作って楽しさを満喫。 焼成は先生方の作品と一緒に、穴窯で焼いて下さることになり、大満足の結果が得られました。
 第1回伊賀研修旅行は、昭和54年9月のことでした。
第1回伊賀研修旅行で訪れた三田窯(谷本光生先生)工房。
伊賀の深奥を知った参加者一同。
西山窯(坂本瀧山先生)で渓を渡る鳥のさえずりを聞きながら作陶する皆さん。
(昭和55年の第2回伊賀研修旅行にて)



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