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有田の人材育成を担う

 次に私たちは「有田窯業大学校」を訪ねます。 初村健二副校長と縣良夫教務部長が、私たちの訪問を歓迎して下さいました。
 ここは陶磁器専門の県立の専修学校。実際に、ロクロ成形や上絵付の授業を見学していると、活気を感じます。 将来を担う人材育成を自ら行う、大産地・有田の現実を垣間見ました。  ■

※なお次号は、九州陶磁文化館、佐賀窯業技術センター、武雄の金子窯、薩摩・沈壽官窯などの訪問記です。 乞うご期待!
  
窯大は様々な設備が充実し、各々の説明を詳細にうけました。その一つ、これは機械ロクロ。土を型にはめ込むためのもの。
ドイツからの交換留学生、シュテッフィー・アウヘンバウワーさんも熱心に授業を受けていました。
ロビーにあった卒業生の作品。専攻科目ごとに展示されていました。
 (いずれも「佐賀県立有田窯業大学校」にて)


「有田焼」と「伊万里焼」の違いはなんでしょうか?
A:
 佐賀県有田町で焼かれた磁器を「伊万里焼」といっていました。 なぜなら、有田産の製品の多くが近郊の伊万里津(港)から出荷されたため、江戸初頭の開窯当時から、積み出し地名を冠した名で流通したからです。
 また「有田焼」は、有田町一帯で焼かれた磁器の総称ですが、明治以降、「伊万里焼」の名称を用いるのは相応しくないという気運が高まります。 現在では、地域ブランドとして「有田焼」が定着、一方で、原料や工程などが同様なため、「伊万里・有田焼」の統一名称も使われています。
伊万里市街に立つ蓋付の大壺はランドマークです。
伊万里駅から松浦鉄道に乗って有田を目指します。 ・・・かつてこの同じ道筋を通って、有田の製品が伊万里に運ばれました。 「人工の宝石」ともいわれた東洋の磁器は、遠くマイセンやデルフトにも影響を与えたと思うと、ふとロマンチックな気分になります。


「有田窯業大学校」では、なにが学べるのですか?
A:
佐賀県の陶磁器産業の振興を図るため、業界の後継者や技術者となる人材育成を目的として開校した専修学校です。
履修コースは、専門課程(陶磁器科)、研究科、短期研修(一般研修、特別研修)の三つです。 つまり陶磁器の専門的な知識と技術を学んで修得し、商品開発や新技術の研究ができる即戦力のスペシャリスト養成所といえます。
入学の年齢制限もなく、地域を問わず全国各地から応募でき、陶磁器の基礎から高度な専門知識まで、広く、深く学べます。

電気窯への窯入れ実習を行う学生たち。


上絵付の実習を指導する岩永千穂子先生(前)は伝統工芸士です。
校内を案内して下さった縣良夫教務部長が、ここでは型削りの手法を説明してくれました。
●佐賀県立有田窯業大学校
  〒844-0013  佐賀県西松浦郡有田町大野乙2441-1
  TEL.0955-42-3144




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