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これがたった一種の釉だなんて、驚きです!
青銅釉の持ち味が存分に発揮された今回の作品。施釉の楽しみを、想起させてくれます。 
51 2号青銅釉
会場に並んだ本作は、
さながら紫陽花の趣。
 この作品で青銅釉は、中央部がもっとも濃く、外に向かって薄く掛けられています。 つまり、釉の量の違いによって5〜6段階に美しく発色しているのです。
 作業は、2枚のマスキング紙(新聞紙)で皿の左右を隠し、まず中央部にだけ吹きます。 続いて用紙を徐々に両外へとずらしながら吹き重ねていきます。
 ポイントは、吹き重ねの量。 目安は、両端が2回ほど、内に向かって3回、4回と濃く掛かるようにします。 4、5回の重なり部分は少なめに、ただし、両端はしっかりと吹きましょう。
 またこの作業では、どこにどれほど吹いたか分からなくなることも・・・。 作業を始めたら最後まで意識を切らさず、丁寧に吹き掛けていくことが大切です。



作品:柳川桃登子
径32.0×1.5cm



主張する赤結晶釉の個性をうまく包みこみ、
食器として使いやすそうな角皿に仕上げた本作。釉の重ね掛けの、効果的なお手本です。
52 赤結晶釉+藁灰マット釉
強い色調と釉の変化に思わず目が!
 赤い皿に表れた、白い網膜模様。 藁灰マット釉の珪酸質が作り出した、不思議な景色です。
 その施釉方法は、はじめに赤結晶釉を浸し掛けします。 もし吹き掛けなら、釉の厚みが浸し掛けの場合と同程度になるよう、均一に吹き掛けます。 その上から藁灰マット釉を流し掛けます。
 成功のポイントは2つ。 まず、釉掛け前に赤結晶を充分にかくはんし、釉の成分を素地にゆき渡らせるよう意識して施釉しましょう。 2つ目は、藁灰釉を勢いよく流し掛けること。 作例では、藁灰の濃淡が出るよう、意図的に変化をつけています。
 安定した仕上がりを望むなら、吹き掛けで藁灰の量を微調整しながら全体に。 その濃さによって生じる表情を楽しみましょう。



作品:田中郁子
高:2.5 径20.5×9.5cm



目にも旨い!男の簡単 Cooking (42)
 鶏肉と揚げジャガのマスタードあえ
清冽な白が料理を引き立てる志野の鉢。 素朴なジャガイモもこの器とマスタードの魔法でグンと格上げ!
夕餉の主菜にも、おつまみにも最適です。 


深鉢というか深皿というか、こんな形の6〜8寸(18〜24cm)の器は、一つあるととても重宝です。

作品:有賀礼子
高5.0 径20.0×16.0cm
◆材料(4人分)
ジャガイモ:4〜5個、 鶏もも肉:200g、
タレ (しょうゆ:大さじ1、 酒:小さじ2、 みりん:小さじ2、
砂糖:小さじ1/2、 粒マスタード:大さじ1)
塩・コショウ:適宜、 パセリのみじん切り:適宜

◆作り方
@ ジャガイモは皮をむき適宜切って水にさらし、水気を取って素揚げする。
A タレの材料を混ぜておく。タレの甘みとマスタードの酸味が決め手。
B 鶏肉を一口大に切ってから軽く塩・コショウし、フライパンで炒める。
C Bに@を加え、タレをかけて炒め合わせる。器に盛ってパセリをふる。



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