インターネット版 No.63 全3ページ 1 | 2| 3

1・第25回陶房九炉土会員作陶展レポート ・・・ 「私の個展」の中の私
2 ・「陶芸ブティック」 ・・・ GO Design A
・REPORT ・・・ 学園祭で展示された「陶芸ブティック」作品
3 ・茶とやきもの 45 ・・・ 遠州流・安藤宗良先生にインタビュー「なぜ、共蓋でなかったか」
・ZOOM--UP 18 ・・・ 三川内焼の巻
・使ってみたい!!釉薬 48 ・・・ 緋色釉+黄伊羅保釉+2号青銅釉
・TOPICS ・・・ 指導プロ養成塾生の卒業制作が「女流陶芸公募展」に入選


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第25回陶房九炉土会員作陶展レポート
「九炉土会員作陶展」は、毎年の展示・発表を積み重ねて4世紀半を迎え、屈指の伝統展へと進化を遂げてきました。 今、関係者からも衆目を浴びるこの作陶展の、魅力の源を出品作のなかに探ってみたいと思います。
同展会場の朝日生命ギャラリー(新宿センタービル内)は、観客が詰めかけ連日の大盛況。


演出の方法も「私」流
 趣味としての陶芸を楽しむことを目的に、ひとつの陶芸クラブに集まって、ともに作り、作品を発表する・・・・。 そんな日頃の成果を問う発表展を、ふと振り返って指折り数えたら、なんと25回展。 これは「陶房九炉土会員作陶展」の、誇り高き伝統といえるのだと思います。
 そんな今年の九炉土展のテーマは、節目の記念展に相応しく「私の個展」でした。 そういうこともあってか、今年の展示作品は、例年にも増して百花繚乱の様相を呈しているように感じました。 とくに今展がいつもと違っていた点は、個々の展示スペースを決めて、そのなかに自らで決めたテーマに沿って、オリジナル作品が自由に演出、展示されていたことです。



        

      

 











自由の中に見つける個性
 テーマの選定が十人十色なのですから、各々の作品や工夫を凝らしたディスプレーにもひとつとして同じものがありません。
 たとえば、そのほんの一部を紹介すると、土や釉薬、ロクロやテーピングなど、陶芸の素材や技術に主題を置いた作品、酒器、鍋、茶器、花入、さらに食卓や和洋など用途を題材にしての作陶があるかと思えば、秋とか夜、四季、暮らしなどの折々のシーン、なかには馬やブタ、虫、花などにモチーフを絞ったものや、白や黒、夜の海など詩情豊かで、幻想的な作品もあったりして枚挙に暇がありません。
 展示会場を一巡すると、出品者の皆さんが、開放的な環境のもと活き活きと創作しているのを痛感しました。 そんな普段の、自由な作陶を積み上げ、自身を見つめ直した結果として、こうした個性的で、闊達な作品が焼き上がるのだと感じたからです。
 また、今年の九炉土展では、特筆すべき出来事がありました。 毎年のように同展に足を運び、作者を励まして下さる遠州宗家の安藤宗良先生(3ページ「茶とやきもの」参照)が、山本玲子さんの出品作「木の葉鉢」(3ページ「使ってみたい釉薬」参照)を、とてもよくできていると褒めて下さったのです。
 安藤先生からの賞賛の言葉に、山本さんばかりでなく、出品者の皆さん全員が自分のことのように喜んでいる様子を見て、なんだかとても幸せな気分でした。
 さて、大盛り上がりの25回展を無事に終え、締めくくりの親睦会の席上、来年度のテーマが「釉の景色」と決まりました。 どんな景色となるか、今から来年の九炉土展が楽しみです!  ■



 














高い技術力と表現力が、いつも維持されている稀な作陶展。



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