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シックな色調だけど、配色や模様が現代的で、和・洋に使えそうな今回の作。でも使った釉薬は、チタンマットだけとは・・・・。さて?
 
43 チタンマット釉+化粧泥

 今回ご紹介する「チタンマット釉」はカオリン性の釉薬です。 特徴としてベットリと掛かりやすいため、景色が単調になりがちという一面も持っています。 ところが、写真のカップには、変化のある色合いと模様が生き生きと! これは、化粧泥との組み合わせによる効果でした。
 その方法は、まず信楽の赤土を使って成形・削りの後、外側の中央部に帯のように茶色の化粧泥を塗ります。 これを3回ほど重ねたら模様を線彫り。

作品:大木茂子/高6.0 径9.5cm
 素焼後、その模様の部分だけ釉抜き剤でマスキングし、チタンマット釉を浸し掛けします。 ここでサッと薄く掛けるのがポイント。 目安は5秒ほどです。 こうすることで素地土の鉄分も作用、全体に変化のある色調が生まれます。
その後、化粧泥を塗った部分の釉を 一部ブラシで掻落し発色の濃淡を誘います。 この時、スポンジなどで均一にはがすと効果が薄れることも忘れずに。 工夫次第で、変化ある景色が楽しめます。




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