《 「第26回 国際陶磁器展美濃」レポート ・・・P1の続き 》 |
「第26回 国際陶磁器展美濃」レポート |
長谷川善一 他「不用食器の役立ち…REPRODUCTION『土はじき』」 径115.0×70.0p(全体) デザイン部門 審査員特別賞(選−タピオ・ウリヴィーカリ氏) |
◎意識される陶の特質
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GESZLER-GARZULY, Maria(ハンガリー) 「Drama in the Garden」 高61.0 径31.0p 陶芸部門 銅賞 |
では、陶芸部門の応募作はというと、前回展を5カ国、108点上回ったそうです。 特徴としては、意味のない組み作品や、インスタレーション的な展示方法による現代美術指向が、ぐっと少なくなったことです。 それに変わって台頭してきたのが、陶という素材の特質や制作の過程で表れる必然的な状態を、巧みに表現として取り込んだ作品です。 たとえばグランプリを受賞した「絶」(前ページ写真参照)は、磁器の焼成プロセスそのものを作品化した迫力ある大作です。 他方では、作者の心証を映し取ったような繊細、かつ完成度の高い器も出品されていて、注目を浴びていました。 そしてそれらの作品は一様に、細心の技術と配慮によって、とても丁寧に仕上げられていて驚くばかりです。 両部門の展示品に共通しているのは、伝統技術から最新のテクノロジーまでを用い、陶芸に固有の特質を意識したうえでの作品制作です。 そしてさらに将来に向かっての、やきものの可能性を示唆するような作品が、高い支持と賞賛を得ていたように感じられました。 |
世界標準のやきものコンペ | |||||||||
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