地元の窯業産業史をテーマに年代別にやきものを紹介 JR瑞浪駅から車で5分、4つの施設からなる豊かな自然に恵まれた瑞浪市民公園内に「瑞浪市陶磁資料館」はあります。展示の中心となるのは中世末から近世初頭にかけての「美濃桃山陶」、そして日本有数の生産量を誇った「輸出用陶磁器」。当時の製作の様子が目に浮かぶような道具類も豊富に展示しています。 |
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■1F/常設展示室 | |
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大正時代末(1918〜1926年)から使われ始めた電気窯(写真左)です。丸窯のほか角窯、シャットル窯、トンネル窯など様々な種類の電気窯が作られました。 |
縄文・弥生土器、土師器、須恵器といった東濃地方で出土した陶器からスタートし、年代別にやきものを紹介。美濃焼が茶陶として愛されるようになる安土桃山時代の逸品も多数展示。 | |
灰釉印花櫛描文大鉢 16世紀(桃山期) 大川窯 |
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志野向付 16世紀(桃山時代) |
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総織部茶碗 17世紀初頭(江戸時代) |
摺絵 | 銅版印刷機(20世紀) |
作陶のための道具類の展示も豊富です。「印判手(いんばんで)」と呼ばれる近代のやきものを製作するために使用された型紙や銅版は非常に精巧緻密で道具そのものが美しい作品のようです。 | |
摺絵型紙(20世紀) |
【摺絵】 捻り丸文散らし大鉢(明治時代) |
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産業としてのやきものが発展していく中で生み出されたのが「印判手」です。型紙摺絵や銅版転写、ゴム判などを使って同一文様の器を大量生産するための手法です。美濃地域で始まり、全国へと広がりました。 | ||
大量生産のための器ですが、複雑な絵柄や大胆な構図などデザインが多彩で楽しめるのが印判手の特徴の一つといえます。 | ||
【銅版】 輪文散らし輪花大鉢(明治時代) |
青磁洋食器 | 占領下の輸出品 |
明治後期より大正期にかけてクローム青磁の洋食器はアメリカ市場において人気を博しました。 | 戦後、G.H.Qの管理下に置かれた日本は、占領下である旨の原産地表記「MADE IN OCCUPIED JAPAN」を義務付けられました。 |
他にも、日米両国間の国際問題にまで及んだという竹の絵が描かれた「バンブーチャイナ」や美濃の洋食器生産を牽引した曽根磁叟園製陶所のディナーセットなど窯業の中心となっていた洋食器が数多く展示されています。 |
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■屋外展示 | |
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上:クラッシャー(岩石を小さく割る機械) 左:千本杵搗(せんぼんきねつき) |
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年1回、この登窯で焼成した作品の展覧会が行われます。登窯の隣には陶芸教室も完備。 |
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住所 | 岐阜県瑞浪市明世町山野内1-6 |
TEL | 0572-67-2506 |
OPEN | 9:00〜17:15(入館は16:45まで) |
休業日 | 月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始 |
料金 | 一般200円、高校生以下無料 |
アクセス | JR瑞浪駅より車で5分 |
※掲載情報は変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください