1804年に開窯した幸兵衛窯は市之倉でもっとも長い歴史を持つ窯元で、当主は7代加藤幸兵衛氏。6代目が人間国宝・加藤卓男氏であることでも知られています。展示室は、200年前の民家を移築したという圧倒的な風格の「古陶磁資料館」「工芸館」、モダンな本館に分かれています。まず、幸兵衛窯の窯物をもとめるなら本館の1階へ。2階は卓男氏の作品展示室になっています。また、ここで見逃せないのが古陶磁資料館です。美濃古陶をはじめ、卓男氏が収集したというラスター彩の陶片や完器、ペルシャ青釉や緑釉の資料、古代ガラス、青銅器など、千数百点ものコレクションはまさに圧巻。人間国宝の創作の軌跡に触れることができます。 | |
「幸兵衛窯本館」 | |
純和風建築の入口をくぐると、室内はアンティークな照明や家具に囲まれ異国情緒漂う空間。陶器だけでなくペルシアの文化全てに魅せられていた卓男氏の思いが詰まった展示室です。 | |
「古陶磁資料館」 |
資料館の建物は2軒の古民家を1軒に合体して移築したもので、今でこそ一般的な和室と洋室のある構造。 | |
和室の窓からは現在も使用している半地上式穴窯を見学することができます。 |
向かって左がペルシア陶片、右が織部陶片 | |
織部とペルシアの陶片を並べてみると模様や色遣いなどよく似ていることがわかります。未だ明確にされていない織部の成り立ち。織部のルーツはペルシア?? などと思いを巡らせてしまうロマンに溢れた展示品の数々です。 |
「工芸館」 |
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「工芸館」は5代幸兵衛、7代幸兵衛、長男・加藤亮太郎氏の作品展示室です。卓男氏のラスター彩の技法を受け継いだ7代幸兵衛の新作や亮太郎氏の新鮮味溢れる作品など多数展示。 |
「むらさき銹彩貼花文双耳壷」 7代 加藤幸兵衛 |
「ラスター彩陶筥 龍人の賦」 7代 加藤幸兵衛 |
住所 | 岐阜県多治見市市之倉町4-124 |
TEL | 0572-22-3821 |
OPEN | 平日・第1・3土曜日/9:00〜17:00 日祝・第2・4土曜日/10:00〜17:00 |
休業日 | 年末年始、夏季休暇、臨時休業有り |
料金 | 一般300円、大高生150円、中学生以下無料 |
アクセス | JR多治見駅より東濃鉄道バスで15分「市之倉」下車、徒歩5分 |
URL | http://www.koubei-gama.co.jp/ |
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