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■佐賀県立九州陶磁文化館

佐賀県西松浦郡有田町戸杓乙 3100-1
TEL:0955-43-3681
目映いほどの絢爛たる101点の作品が並んでいます。これらは有田出身の実業家で、古伊万里の収集家・蒲原権氏が、ヨーロッパに輸出された有田焼を買い戻したもの。同館の名物コレクションのひとつです。それから館内のトイレもさすがって感じ。一見の価値あり!ですよ。
同館は佐賀県の陶磁器はもとより、九州諸窯の古陶磁や資料、さらに現代作家の作品なども展示されています。九州全体の陶芸史と現状を俯瞰するには打ってつけです。蒲原コレクションのほか、柴田夫妻コレクションの7000点もの古伊万里もお見逃しなく!
  
 


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有田支える「技術センター」

 鹿児島県に向けて発つ前に、岡本総長と取材班が立ち寄った、有田窯業の中核施設をここで紹介しましょう。 それは「佐賀県窯業技術センター」です。
 同センターでは池田一志所長らにお会いし、丁寧な説明を受けながら施設内を見学しました。
 専門性の高い装置や機器など充実していて、圧倒されます。 佐賀県の陶磁器産業を、また文化としての陶芸を、主に技術的な側面から支えていることが実感できます。 陶産地・有田の発展に大きく貢献してきた重要セクターのひとつといえそうです。
   

■佐賀県窯業技術センター
 
佐賀県西松浦郡有田町黒牟田丙 3037-7
TEL:0955-43-2185
1928年に佐賀県窯業試験場として発足し、92年に現在の名称に。35,000平米近い敷地内に3棟の建物が建ちます。専門的な技術支援ばかりでなく、たとえば有田焼の洗面ボウルやトイレの便器、エクステリアなどを制作する窯元や工場の紹介も可。新・改築の予定等があって興味のある方は、アルボル事務局までご連絡・ご相談下さい。

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武雄で見る“唐津”の叩き

 有田のほど近くには、温泉地として著名な武雄があります。 昨今では、唐津市内よりもかえって、唐津焼の窯元が多く工房を構えるほどの活況といいます。
 そこで私たちは、武雄に窯を築いて、唐津の代表的な叩き技法を使って制作しているという「金子窯」を訪れました。
 作業がはじまるやいなや、見る見るうちに土が積まれていきます。 叩き締めつつ、壺形にまとめていく熟練の技を、金子認さんが披露してくれました。  ■
■金子窯
 (武雄古唐津系多々良窯)    

佐賀県武雄市武内町真手町 95-1
TEL:0954-27-2307
武雄では桃山時代から絵唐津風の雑器が焼かれていたとされ、また江戸の中頃には松浦地方から叩き手の成形技法が導入されてきました。金子窯ではこの地域に伝わるそれらの伝統技術を継承しながら、素朴で、温かみのあるやきもの作りを信条に制作しています。







伝統的な唐津叩き壺の成形・・・・
@ 紐状の土を積む。 ある程度の高さまで積み上げる。
A、B内と外に木コテをあて、叩いて締めます。
表面に板目が模様となって現れる。
C 全体の形が整ったら口作り。
D 見事な叩き壺の完成!

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■武雄温泉/武雄市観光協会

佐賀県武雄市武雄町昭和 805
TEL:0954-23-7766
武雄温泉は、1300年前に書かれた「肥前風土記」にすでに記述がある歴史的温泉です。神功皇后や秀吉の兵たち、宮本武蔵にシーボルト、伊達政宗や伊能忠敬・・・らが湯浴みした記録もあるとか。柔らかな湯ざわりが特徴の湯は、美肌を作る泉質として人気があります。




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