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 「陶房 九炉土」陶芸クラブ  30th A
  陶芸教室が珍しかった昭和50年頃 
 「陶房 九炉土」の原風景……

 今から30年前のこと。 新宿から総武線に乗って三つ目の駅・信濃町。 駅の改札口から歩いて1、2分のところに、「陶芸クラブ」ができました。
 やや色褪せた当時の写真を見ると、門のある離れのような一戸建てで、なにか名状しがたいような趣きと、また陶芸をするにはぴったりの雰囲気が漂っているようです。 伊賀焼の展示スペースが併設された、本格陶芸の楽しめる教室が、新宿区信濃町にオープンしたのです。
 当時、昭和50年頃といえば、東京都内にもまだ陶芸教室がほとんどありませんでした。 まさかマリナーズのイチローが、CMでロクロを廻すような時代が来ようとは、一体、誰が想像できたでしょうか。
 この会員制クラブを開設した岡本立世総長は、「自由作陶」を基本方針に定めました。 つまり、創作の根幹はオリジナリティーにあり、唯一の作品を自らで作ることこそが作陶の妙趣となり、楽しさに直結します。 個々の好みや表現力に応じた導きと、「自由」という不変の思いを結びつけたテーゼなのです。
 30年前、まさに産声をあげた瞬間です。 ここから陶房九炉土の長い歴史がはじまりました・・・・。

30年前、JR信濃町駅前にオープンしたばかりの陶房九炉土。


生徒さんの受け入れ体制が整った教室内部。
真新しいロクロの初々しいこと!  



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