インターネット版 No.62 | 全3ページ 1 | 2| 3 |
1 | ・「第10回九炉土干支コンテスト」特集@ ・・・ 大賞&入賞 入選作品が決定! |
2 | ・「第10回九炉土干支コンテスト」特集A |
3 | ・BOOK ・・・ 「綺麗さびの茶」遠州の美と心 |
●大勢を占めた可愛らしさ
|
現代の日本では、ペットが家族の一員として迎え入れられ、人と共に暮らしている家庭も多いことでしょう。 もちろん、そんななかで触れあう機会が多いのは、圧倒的に「犬」です。 早くも10回展を数え、恒例となった全国公募展、「九炉土干支コンテスト」の今年度のテーマは、最も身近な存在の干支といっていい「戌」(犬)。 しかしそれだけに、多少、着想や狙いに偏りが生じ、例年とは異なる制作上の苦心があったように見受けられました。 それは応募作全体の傾向なのですが、どちらかというと愛くるしく、可愛らしい作品が多勢を占め、力強さにやや欠けて、陶芸作品としての芸術性が足りないか・・・・とも思えました。 しかし当然ながら、一般の方による人気投票では、とくにリアルに犬を感じられた4点の作品に人気が集中したようです。 そういう事情も考慮し、苦渋の決断として、今年のグランプリ該当作はありませんでした。 |
人気投票の結果だけからいえば、身近なテーマなだけに、可愛らしくまとまった作に票が集中しました。 しかし「陶芸」としての視点から総合的に作品審査すると、今回は、残念ながらグランプリ該当作はありませんでした…。 |
|
|||||||||||||||||||||||||
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ | |||||||||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||
|
●グランプリを獲る発想
|
今回の最終審査では、1300票余のご協力を頂いた一般投票の結果を尊重し、まず、飛び抜けて集票力のあった4点の作品を「人気賞」とし、特別枠で顕彰することが決定しました。 さらに、人気投票の結果もさることながら、総合的に審査し、陶芸作品としてとくに優れていた「ドッグ・ツインズ(犬型注器)」(形)と「ドッグ 男爵」(彫刻)が、今年度の最高賞として部門大賞に選ばれました。 「陶芸作品としての堂々たる存在感がある塩田喜彦さんの作と、犬の茶目っ気のなかに実用に耐えうる用途を持たせ、完成度の高い作品を作った冨田良介さんの作を部門大賞に選びました」(審査委員長・岡本立世総長) あえて陶芸展としての本コンテストの主旨を貫いて制作された作品が高く評価され、見事に大賞受賞へと結びついたのです。 審査を終えた岡本総長は「残念ながら、陶芸作品としてインパクトの強いものが少なく、ソフトな雰囲気の作が多かったですね。 まず立方体などのシンプルな造形を考えて、そこにテーマを組み込むというような大胆な発想があってもいいのでは・・・」と、助言を下さいました。 次年度のテーマは「亥」。 猪そのものでなく、猪のなにを表現するかがしっかりと決まれば、グランプリを掌中にするのも、意外に簡単かもしれません! |
|
|
|||||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||||||||
|
★ 敢闘賞・入選は2ページに続きます ★ |