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大谷(おおたに) (徳島県鳴門市) 大物陶器作りは、今も健在
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大谷焼窯まつりは毎年11月の第2土・日曜。 会場は東林院境内。
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「甕焼」といわれ、かねて民に親しまれていたやきものが、大谷焼と呼ばれはじめたのは、戦後になってから。 雑誌「民藝」誌上に大谷焼の名を冠して紹介され、やっと全国区の陶産地へと名乗りをあげたのです。 現在、鳴門市大麻町大谷地区では、八つの窯元が窯煙をあげています。 今でこそ、皿や湯呑みなどの器類、それに茶陶など幅広く焼いていますが、大谷焼の真骨頂は、なんといっても大物陶器作りにあります。 古くから、ここ阿波地方には藍染めの伝統があって、一石〜二石(一石=180リットル)もある大甕が、藍甕として使われたのです。 その甕を供給したのが、大谷の各窯元でした。 もちろん今でも、大物制作の伝統と技術は、他の産地に負けない矜持があります。 それが証拠に、直径が1メートルを越える睡蓮鉢や水甕、ディスプレー用の大甕などの注文は、なかなかなくなりません。 それから、大谷焼の里を訪ねた帰りには、豪快な渦潮見物も結構なのですが、それとは対照的な、鏡のように静かな内の海に沈む夕陽を見ておくといいですよ。 きっと、最高に美しい旅の思い出になるはずですから。 |