2/2ページ


(18)  湯呑み銘々皿
著名人にも意外と愛好家の多い「湯呑み」。人気の秘密は、様々に個性豊かで、気ままに使い分ける楽しみがあるから。作り手のリラックスした気分が、心地良く伝わるからでしょう。

 湯呑みには、隠れたファンが多いと聞きます。 作家や噺家など、愛用品をいくつも持つ湯呑み通の有名人もいて、宇野千代さんが魯山人のものを普段使いにじゃんじゃん使っていた、なんていうエピソードも。 そこには、タイプの違う湯呑みを使い分ける楽しみがありそうです。
 たとえば、ちょっと気の張る料理屋では、最初に小ぶりの繊細な汲出(くみだし)で煎茶が出たかと思うと、食事の後はザックリした筒形湯呑みにほうじ茶で・・・と、場面に応じて茶器も変わったりします。 とはいえ、普段使いの湯呑みなら、こだわらず、気分次第で使うのが一番かもしれません。
 さて、今回の湯呑みは、大谷楠世さん作の汲出茶碗です。 銘々皿は若林由美子さんの作。 いずれも重ねが良さそうで、組物にして使ってみたくなる作品です。

作品:大谷楠世
    湯呑み:高8.5 径9.0cm

    若林由美子
    銘々皿:径10.5cm

お菓子:金平糖 (音羽屋)
 作陶を志す皆さんが、こんな湯呑みや皿を自在に生み出せるのは、きっと愛好家には羨ましいはず。 いつか、お茶時間のためのオリジナル・コレクションを作ってみてはいかがでしょう。  






備前らしい胡麻(ごま)の景色は、もともと自然降灰の偶然がなせる技。でも電気やガスの窯でなら、自在に胡麻を降らせる楽しみが味わえます。
31 掛け胡麻用天然木灰釉(九炉土特製)

 備前焼の見どころのひとつ「胡麻」は、窯のなかで薪の灰がパラパラと器の表面に降りかかり、釉化したものです。 これを電気窯やガス窯で実現するには、掛け胡麻という手法を用います。 その材料が、天然木灰釉です。
 といっても備前焼の主役は、やはり土。 その土に合うよう調整した灰釉を準備するのが、理想の胡麻に近づく第一歩です。
 さて、写真の木の葉皿は、そんな土と胡麻のコンビネーションを若々しく表現した作品です。 葉脈部分には胡麻がなく、備前らしい土肌が見えています。 これは自然灰ではありえない、掛け胡麻ならではの楽しみといえそうです。 

作品:後藤佳織 高2.5 径23.0×11.5cm
 施釉は、葉脈部分を細いひも土でマスキングしてから、霧吹きでプッと一吹きか二吹きでOKです。 ポイントは、濃く吹き過ぎて、くれぐれも土そのものの持ち味を損なわないこと。 釉は隠し味、と思ってください。
 さぁ、みなさんも、オリジナル備前に挑戦してみませんか。  



1ページ | 2ページ
tougeizanmai.com / バックナンバー