インターネット版 No.80  全2ページ 1 | 2

1 ・第12回「九炉土干支コンテスト」特集 ・・・ 準グランプリ&入賞 佳作 ・入選作品発表! @
2 ・第12回「九炉土干支コンテスト」特集 ・・・ 準グランプリ&入賞 佳作 ・入選作品発表! A


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「会場映え」も作品の一部

 恒例となった「干支コン」、今回のテーマ「子」で干支をひと巡りして、公募が最終回を迎えたことも手伝ってか、いつもより多くの、ユニークな力作や精巧な細工の施された秀作が、 全国各地から寄せられてきて大盛況でした。
 一次審査を通過した応募作が一堂に展示された朝日生命ギャラリー(東京・新宿センタービル)では、一般観覧者が手に手に投票用紙を持ち、熱心に見て回りながら、 お気に入りの作品番号を記入していました。


芸術賞

「 親子香炉 (子) 」
(形部門)
塩崎悠美子さん
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和歌山県和歌山市
講評今回展では、とくに突出して一般観覧者の圧倒的多数から人気を得る作品はなく、上位の数点に得票が分散しました。 その結果から審査員がさらに作品を絞り込み、ことに芸術性とデザイン性に優れ、また過去の出品作なども考慮に入れて鑑み、技術的にも安定していると高い評価を受けた塩崎さんの作品が、準グランプリ・芸術賞に決まりました。 本受賞作は表現力も豊かで瑞々しく、ネズミの持つ特徴や雰囲気が十二分に捉えられている秀作です。
(岡本立世総長 以下同)
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人気賞

「 しめしめ “飯” 」
(彫刻部門)
松若美奈子さん
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愛媛県松山市
講評人気票を多く集めた上位数点の内のひとつです。 展覧会場での得票数は100票を越えていて、全出品作中単独トップの人気を得て本賞に選ばれました。 茶目っ気のある可愛らしいネズミに仕立てられていて、成功しています。 そういうところが、一般観覧者に強く訴えかけたのでしょう。 また専門的に見ても評価は高く、小さなネズミがとてもよく表現され優れています。 とくにディテールの細工や、仕上げなどにも手を抜かず、全体が丁寧に作られています。 しかも明るい印象になっていて、その点でも好感が持たれました。



彫刻大賞

「仲良くね」
(彫刻)
吉永尚子さん  山口県山口市
講評人気投票で、高得票を得た作品のひとつです。 惜しむらくは、各々のネズミの表情がやや乏しく、またピアノのラインの甘さなどを克服できれば、グランプリ、または準グランプリにも手が届きます。 あとほんの一歩の技術的な丁寧さ、丹念さが求められます。 たとえば、作品を見ていると自然に、ピアノから曲がリズミカルに流れ、聴こえてくるような明るい色調がどこかに入っていれば、印象がさらにアップしたことでしょう。




講評今年の「子」(ネズミ)というテーマからして、どうしても可愛らしいイメージの応募作品が多くなり、大胆な、単体での作品構成が少なかったように思えます。 それらのなかにあって、他作にはない独自性が感じられ、 しかも技術的にも課題がなく安定していると思える5作品が、本賞を受けました。 また、会場で注目を集めるためのひと工夫があれば、いずれもさらに上位が狙えた作ばかりです。
「子年のオセロゲーム」 「愛燦々」
(彫刻) (絵付)
窪田洋道 さん 大阪府
田中光雄 さん 千葉県

「戊子(ぼし)」
(文字)
八谷栄子 さん 佐賀県

「子の年の『和』」 「チューッ!」
(彫刻) (彫刻)
相原美智子 さん 神奈川県
佐々木啓子 さん 山口県



人気票は100倍以上の差

 なかでも、とくに形部門と彫刻部門では、ネズミの持つ小さくて愛らしい姿やイメージ、子沢山などの特徴を直截に表現するために、複数のネズミを作って一作に構成し、集合作品として見せる手法が多く採用されていて、観客の関心を引いていました。 手の込んだ作が、ズラリと並んでいました。
 準グランプリ、大賞などの上位は、いずれもその手法による作品でした。 その分、作者がネズミのシッポや髭など、ディテールの制作にことさら腐心したであろうことは、見ていると容易に想像できます。 しかし一方で、陶以外の異種の素材を使ったり、また構造上、使用した材質が確認できない作も見られ、それらは残念ながら、審査員による専門的なジャッジにより減点を余儀なくされました。
 また、100票以上の圧倒的な人気票を得た作品がありながら、1、2票の支持しか集められない作も数点あるという厳しい現実・・・。 何百人もの観覧者の見方や嗜好には違いがあって当然なのに、実は、高評価が得られる作とそうでない作が、暗黙の内に正しく選別されていて驚かされる「干支コン」でした。  ■




 
「ハーメルンの笛吹き
『稼げなくなったらサヨウナラ!』」

「打出小槌に鼠」
(彫刻) (彫刻)
坂本明三郎 さん 愛媛県
細田志の婦 さん 宮城県


「いちばんのり!」
「私達はマウスです〈文鎮〉
(マウスの進歩はPCの発展に寄与)」
(彫刻) (文字)
田畑奈央人 さん 石川県
竪山 明 さん 福岡県


「カップル」
「子彫八彫香炉
(ねほりはほりこうろ)」
(絵付) (文字)
小南俊夫 さん 岐阜県
小林重男 さん 神奈川県




 
「なかよし家族」 「ファミリー」
(彫刻) (彫刻)
大谷楠世 さん 東京都
小南俊夫 さん 岐阜県

「ねずみの晩餐会」 「わっ メタボ?!」
(彫刻) (彫刻)
小林仁美 さん 神奈川県
宮脇さな江 さん 埼玉県

「いつの世も『子は宝だ子(ね)』」
(彫刻)
酒井鈴子 さん 兵庫県


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