■ヴューポイント |
●無名異の里 |
佐渡の窯元で器制作の様子を見学することはなかなかできませんが、ここにはオープン工房があり、無名異焼の作業工程を自由に見せてくれます。 また併設された売店では、相川にある窯元全部の作品を販売しているため、各窯元の特徴を大づかみにキャッチすることができて便利です。 窯元巡りをはじめる前に、ぜひ訪れてチェックしておきたいところです。 ◎住所/相川町大字北沢 3-1 ◎TEL/0259-74-3280 ◎開場時間/AM 8:00 〜 PM 5:00 ◎休日/無休(12月〜3月は月曜、年末年始は休み) |
●三浦小平二 小さな美術館 |
現在、青磁の技術保持者として国の重要無形文化財(人間国宝)に認定されている三浦小平二氏は、佐渡・相川町の出身です。 無名異焼の窯元、3代三浦常山を祖父に、また三浦小平を父として、小平二氏はその長男に生まれました。 東京芸大に進学したために佐渡で陶芸制作をすることはありませんが、青磁作品に佐渡の土を混ぜて使ったりして、故郷との関係はずっと続いています。 そして1973(昭和48)年に父が亡くなってからは、現在に至るまで小平窯を継承しています。 また、パリやニューヨークで個展を開催し国際的に高く評価されても、一方では故郷を忘れることなく、相川町に「三浦小平二 小さな美術館」を開館し作品を一般に公開しています。 同館では、小平二氏お得意の青磁の飾り壺や軸、それに絵なども展示されていて、カジュアルな気分で鑑賞できます。 それにしてもこれらの青磁釉の色は、佐渡の海の碧さにも似てとても幻想的な青色で、じっと見つめていると吸い込まれてしまいそうです。 また、併設された常山小平窯のギャラリーでは、魚やトキをモチーフにして絵付した小皿や茶器が並べられ、こちらも衆目を引いています。 ◎住所/相川町大字羽田 ◎TEL/0259-74-2064 |
●佐渡版画村美術館 |
全国的にも珍しい版画の専門館です。 旧相川裁判所の建物をそのまま利用して仕立てられたこの美術館には、佐渡の版画家、故高橋信一を中心にして、島内で活躍した版画家たちや、あるいは高橋の薫陶を受けた版画家たちの作品、約200点が展示されています。 また帰り際には、ミュージアムグッズとしてカードやカレンダーなども販売されていますから、お見逃しのないように。 ◎住所/相川町米屋町 38-2 ◎TEL/0259-74-3931 ◎開館時間/AM 9:00 〜 PM 5:00 ◎休館日/12月〜2月 ◎入場料/大人 300円 |
●相川郷土資料館 |
ここでは相川町の歴史と文化を中心に展示、紹介しています。 とはいっても、やはりその中心に位置づけられるのは佐渡金山。 鉱山絵巻とか佐渡小判という貴重な歴史的資料も展示されていて、一見の価値があります。 相川町の歴史・文化が大づかみに俯瞰できて、なかなか参考になります。 きっと見学の後には、相川の町が不思議と身近に感じられるようになっています。 ◎住所/相川町大字坂下町 20 ◎TEL/0259-74-4312 ◎開館時間/AM 8:30 〜 PM 5:00 ◎休日/無休 (12月〜2月は土曜、日曜、祝日は休み) ◎入場料/大人 300円 |
●佐渡金山 |
坑道の総延長は、じつに400キロ。 佐渡島に渡った以上、やはり金山だけはどうしても見ておきたいものです。 実際に江戸時代に使われていた抗道跡に入ってみると、なかなかのリアリティーがあり、夏でも空気がひんやりとしています。 かつての測量や金鉱採掘の方法、また保安作業などの全工程を見学することができます。 それにしても金鉱の採掘は気の遠くなるような、そして激烈に過酷な作業だったことが、これらを見ているととてもよく伝わってきます。 ◎住所/相川町大字下相川 ◎開場時間/AM 8:00 〜 PM 5:30 ◎休日/無休 ◎入場料/大人 700円 |
いつしか露天掘りの山が採掘しつくされてしまい、こんなふうに山がパックリとふたつに割れてしまうほどになった…。 これが、佐渡金山の象徴的な存在といわれる「道遊(どうゆう)の割戸」です。 この山の周辺の岩々には、金探しのための小穴が無数に穿たれていて、人間の金に対する欲と執念を見る思いがします。 |
●金山展示資料館 | ||
ここでは江戸時代の金山の全体像を、ミニチュアを使って分かり易く展示しています。 採掘をしているところばかりでなく、小判ができるまでの具体的な作業の流れをヴィジュアルに見せて紹介したり、また当時の測量具や古文書なども展示されていて興味深く見られます。 鉱脈発見以来、金山400年の歴史の重みが、じわりと感じられます。 ◎住所/相川町大字下相川 1305 ◎TEL/0259-74-2389 ◎開館時間/AM 8:00 〜 PM 5:30 ◎休日/無休 ◎入場料/大人 700円 |
●水替え無宿の墓 |
水替えとは、金山の坑道に入ってくる地下水を人力で掻い出す作業をいいます。 江戸時代の金の採掘時の最難関が、坑に浸みだしてくるこの水の処理でした。 そのために幕府では、江戸などの都市から無宿人たちを集めては佐渡に送り、強制的に水替えの使役に当たらせました。 しかし作業があまりに過酷なために、人夫たちはすぐに死んでしまったともいわれています。 その霊を慰めるために建てられたものです。 ◎住所/佐渡金山から徒歩で15分ほど ◎参拝・見学は自由 ◎入場料/なし |
●尖閣(せんかく)湾 |
佐渡島の忘れてはいけないもうひとつ魅力は、自然景観です。 佐渡の海景色は、どこで写真を撮っても絵葉書のようになってしまいますが、とくに尖閣湾一帯では、岩礁と海の織りなす眺めが最高によく、佐渡でも有数の景勝地になっています。 第1景から第5景までがあり、まったく飽きることなく楽しめます。 なお尖閣湾の名は、ノルウェーのハルダンゲル・フィヨルド(峡湾)を直訳したのがその由来だといいます。 また、遊覧船や透視船(海中を覗くことができる)も運行されていて、視点を変えて海の景色を楽しむこともできます。 それにしても、佐渡の海中の魚の多さには驚き!です。 ◎相川からバスで、達者、尖閣湾遊園方面へ |
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■情報エクスプレス |
●大崎ソバの会 |
新鮮な海の幸に舌鼓を打つ佐渡島の充実した食、じつは蕎麦が美味しいことでも有名です。 なかにはわざわざ蕎麦を食べるためにだけ、この島に渡る人もいるとか・・・。 確かに島内各所には蕎麦畑も見られて、あちこちで栽培されています。 そこで蕎麦通の方に、ぜひ参加をおすすめしたいのが「大崎ソバの会」です。 佐渡産の蕎麦を食すのはもちろん、ついでに田舎にしめなどの郷土料理も味わってしまおうという贅沢な会です。 島の蕎麦にまつわるいろいろな情報も、もちろん収集できそうです。 先着150名で締切り。 要予約。 ◎開催日/11月下旬〜12月中旬 ◎開催場所/大崎活性化センター(羽茂町大崎) ◎問い合わせ/大崎ソバの会 ◎TEL/0259-88-3096(葛原)、 0259-88-2571(藤井) |
(※なお、休館日、開館時間、料金などは予告なく変更される場合がありますので、お出かけの前にご確認下さい) |
■情報BOX |
●体験施設 相川町技能伝承展示堂 |
さてここには、無名異の土を使って手捻りやロクロ成形、絵付などができる体験コーナーがあります。 所要時間はおよそ1時間で、湯飲みや花入、徳利などが制作(要予約)可能です。 年間3000人を超える観光客がここで陶芸を体験しているといい、側面から無名異焼の普及に大いに貢献している施設ともいえます。 また奥にある展示館では、無名異の作家の代表的な作品が展示されていますから、作陶体験する前に見学すると、参考になるかも。 また陶芸ばかりでなく、佐渡のもうひとつの伝統工芸である織物なども展示されています。 ◎住所/相川町大字北沢町 2 ◎TEL/0259-74-4313 ◎開館時間/AM 8:30 〜 PM 5:00 ◎休日/無休(12月〜2月は土曜、日曜、祝日は休み) |
●無名異焼陶器市 |
毎年、夏のお盆の頃、相川の窯元が集まって大々的に開催されている恒例行事です。 朱泥の器ばかりでなく、各窯元が個性を競い合って出品します。 もちろん価格の面でも競い合っていて、時々、驚くような値段がついていたりしてビックリ。 いずれにしても掘り出し物を見つけるためには、やはり初日の早い時間帯が狙い目とか。 ◎開催日/毎年 8月12日〜14日頃 ◎開催場所/大佐渡開発センター ◎問い合わせ/相川町商工会 ◎TEL/0259-74-3236 |
●栃餅 |
海の幸と蕎麦、美味しいものには事欠かない佐渡です。 ついでに、もうひとつ美味しいもの、お茶菓子を紹介しておきましょう。 栃の実を餅に合わせて搗(つ)いたものに、小豆餡をまぶした餡餅と、餡をなかに入れてしまった栃大福の2種類があります。 この栃餅、佐渡の茶会でもよく使われる定番のお菓子だそうです。 見てくれはごくシンプルで素朴な感じのお菓子ですが、品格ある甘さが口中いっぱいに広がり、とてもナイス。 お土産にも喜ばれます。 ◎問い合わせ/田中餅店 ◎TEL/0259-27-2395 |
(※なお、休館日、開館時間、料金などは予告なく変更される場合がありますので、お出かけの前にご確認下さい) |
■アクセス
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■総合問い合わせ先
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相川町商工観光課/TEL.0259-74-3111 http://www4.ocn.ne.jp/~ikawa.k 相川町観光協会/TEL.0259-74-2220 |
写真協力:相川町商工観光課 |