砥部焼 (愛媛)

器肌は青みがかった白色、口縁は厚みのある玉縁(たまぶち)状で全体的にぽってりとしたフォルムが特徴。呉須を使い、勢いのある筆さばきで砥部焼の伝統的な文様といわれる「太陽文」、「唐草文」、「なずな文」を描いた染付の器が砥部焼の作品として一般的です。
唐草文 太陽文 なずな文


現在は女性の陶工も増え、主婦の目線から作られた、多彩な色使いの下絵具を使って絵付けされた電子レンジも食器洗浄機も気にせず使うことができる便利な砥部焼が数多く作られています。
きよし窯・山田ひろみさんの作品

■砥部焼伝統産業会館
貴重な古砥部の名品や当時の道具などが丁寧な解説付きで展示され、江戸時代から現代までの砥部焼の歴史を詳しく知ることができます。
また、現在活動している窯元100軒のうちおよそ70軒程の作品を紹介していますので、窯元巡りスタートポイントとしてもお薦めです。
写真右は館内1階中央に据えられている砥部焼の地球儀「生命の蒼い星」。高さ160cm、直径105cm、重さ300キロという磁器としては世界最大級。世界平和と地球環境保護を祈念して作られました。地球儀内には青年海外協力隊員が各国で収集した小石が納められています。
   「生命の蒼い星」

外観 多目的ホール 展示室

■梅山窯
100年以上の歴史を持つ砥部最大の窯元・梅山窯も完全分業制で、数十人の職人によって伝統の文をあしらった砥部焼らしい器を大規模な生産体制で製造しています。
製作場 古陶資料館 直売店



砥部焼の「梅山窯」 砥部の玄関口・松山市。 「松山城」と漱石ゆかりの「坊ちゃん電車」

    
砥部焼への玄関口は松山市。 「道後温泉本館」(左)は重要文化財、趣が漂います。
(中)は「砥部焼伝統産業会館」の窯元紹介コーナー。



取材:2008年


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