伊賀(いが) (三重県上野市) もちろん俳聖・芭蕉像もやきもの! |
様々な工夫の凝らされた窯が見られます。(西山窯にて) |
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伊賀焼は、三重県上野市周辺と阿山郡阿山町丸柱地区を中心に、今も盛んに焼かれていて、およそ40人ほどの陶芸家が活躍しています。 | |||
伝統的には、極めて意識的な、力強い造形が特徴のやきものですから、土は荒々しさを表現するため、小石が交じった山土がよく使われています。 しかも、穴窯などを用いての、高温での焼締め焼成に耐えることも条件のひとつになります。 その結果、見事な青緑色のビードロと焦げ、さらに、緋色などが混在した複雑で深い焼き肌が生じます。 | |||
また昨今では、これら伝統的な様式とは一線を画した、茶陶以外の多様な作品も焼かれ、高い関心が持たれています。
しかしその多くが、伊賀土や釉など素材の特徴や、固有の焼成法などの伊賀の伝統を踏まえ、それらを作者なりに読み直したうえで、様々な個性的な創作を展開しているに過ぎません。 広義に解釈すれば、作者各々の理解と解釈による「現代の伊賀焼」だといえるのです。 上野市街やその周辺、丸柱地区などの陶器店や専売所では、こうした多様性に富む現代の伊賀焼に出合うことができます。 それから、伊賀の真価のひとつは芭蕉さんを焼いたことでしょう。 この伊賀焼の芭蕉像は、「俳聖殿」のなかに今も静かに納められています。 正面の扉は閉まっていて多少薄暗いのですが、格子越しにしっかりと見ることができます。 この実にいい焼きあがりの芭蕉像は、上野市の誇りだと感じました。必見! |
取材:2004年 |